ご挨拶

これまで各研究部会では、それぞれの分野において、健康住宅についての研究を実施し、数多くの知見を得てきました。今回これらの成果を踏まえ、住まい手視点に立った健康住宅についての知識として、住まい手のみなさんにとって、わかりやすく役立つ情報として発信することにより、健康住宅の普及促進を図っていくことを目的として、平成22年度に住育部会を発足しました。

現在の住宅は高気密高断熱化をはじめとして、性能がどんどん向上している住宅や設備を、正しく理解していない住まい手も多く、それらが原因で健康被害を生じたり、住宅が劣化したりするケースも多く見られます。これらの問題を解決するために、健康でかしこい住まい方の習得、健康な住まいの維持管理といった「住まい方学」や、住科学への関心と理解といった「住サイエンス」の普及を目標としています。

これらの情報は今後、ホームページに掲載するといったオープンな形での発信と同時に、住まい手を対象とした住育セミナーや、学校と連携した学生や子供たちへの授業を通じて、なぜ健康を害するのか(原因)、どうすれば健康に暮らせるのか(対策)など、科学的な視点から健康住宅についてみんなで考える形での情報発信も行っていきます。

住育部会 専門委員 濱野 稔