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協会だより
更新日:2012年2月17日
◇ 2月のおたより  ◇
 

 今年は全国各地が未曾有の大寒波に見舞われていますが、大雪の被害にあわれた方々には心よりお見舞い申し上げます。
 行政も被害を最小限にくいとめるために除雪作業を懸命に行っていますが、思うように進まないのは公共工事削減のあおりで、建設業者が減っていることも一因のようです。

 ところで、まもなく昨年の東日本大震災から1年を迎えようとしていますが、今回は改めて我々がこれからの地震に対してどのような備えをしておけば良いか考えてみたいと思います。

 一般に大地震の後は、長い場合は数年に渡り大きな余震が続くと言われており、実際東日本大震災の後もM5以上の余震が約560回発生しており、先ずは今後も余震には十分注意が必要です。
 また今年は14万人が犠牲となった関東大震災から81年目に当たりますが、通常プレート(海溝)型地震は80年周期だと言われています。つまり80年毎に地震の静穏期と活動期を繰り返しており、日本列島は数年前から地震の活動期に入ったというのが地震学者の説です。

 その第一歩が東日本大震災だったと考えられますが、政府の地震調査会の長期予測ではM8以上の巨大地震が30年以内に発生する確率は東南海地震が50%、南海地震が40%で、さらに50年以内だと何れも80%以上の高確率です。また東海地震(M8以上)はいつ起きてもおかしくないと言われています。
 それに加えて東北地方では三陸沖地震が30年以内に発生する確率は70%〜90%で、宮城県沖地震は同じく99%と何れも極めて高い数字で、十分な警戒が必要です。
 次に活断層に着目してみると、同様にM8以上の巨大地震が30年以内に発生する確率は糸魚川−静岡構造線で14%、三浦半島断層群6〜11%でこれも決して軽視出来ない数字です。


 このように地震リスクの高い中で我々はどのように対処したら良いのでしょうか。地震対策と発生時の対応のポイントを挙げてみます。

  1. 建物の耐震補強(特に1982年以前に竣工した住宅)→最優先かつ最重要課題
  2.   
  3. 家具等の転倒防止(耐震マット、タンスや本箱の壁・天井固定、キッチンや洗面収納扉の開放防止)→地震の揺れは2階の方が1階より大きいので、背の高い家具、本箱やピア ノ等の重量物は出来れば1階に置く
  4. 火災発生予防と対処(停電復旧時の通電火災対策としてのブレーカ遮断、ガス元栓遮断、ガスコンロや石油ストーブ等の燃焼器具の消火、消火器の設置)
  5. 非常持ち出し品の設定及び非常食(最低三日分の水と食料)の準備
  6. その他直接的な地震対策ではありませんが、補償の観点から地震保険の加入も検討の余地はあります。
 これらは最低限の準備や対策だと思いますが「備えあれば憂いなし」の喩の通り、是非一度ご自分の家を見直してみてください。


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本部 安藤研治
 
 
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