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協会だより
更新日:2014年6月6日
◇ 6月のおたより  ◇
 
6月に入り、全国各地で梅雨入りが始まりました。梅雨時は湿度が高く、カビの生えやすい季節です。梅雨の晴れ間には窓だけではなく、収納や押し入れの扉も開放して、通風や換気に心がけると良いと思います。
さて今月は先月に続きアジア各国とブラジルのエコライフを取り上げて見たいと思います。


インドのエコライフ

 インドでのエコ活動として、インドの首都デリーでは徹底してビニール袋をなくす活動を行っています。袋を有料にして使用者を徐々に減らすだけでは埒があかないということで、ビニール袋を所持するだけで違法となったそうです。
 罰金額は日本円で約19万円ですが、レジ袋の使用、所持、保管は全て禁止になりました。
 現在同じく違法とされているのは、ルワンダ、ブータン、バングラデシュといった国々です。インドへ旅行に行かれる際は、荷物にビニール袋がないか、注意が必要です。
 インドは、伝統的に牛の糞を乾燥させた牛糞燃料や、薪を燃料に使うなど、古来の形の自然エネルギーが使われてきました。しかし、牛糞燃料には、大きな問題があります。牛糞は燃焼効率も悪く、燃やす際にたくさんの煙を出し、その煙の影響で農村では健康障害が多く発生しています。
 そこでインド政府は、牛糞燃料をバイオガス化するプロジェクトと、自然エネルギーによる発電を積極的に進めています。自然エネルギー発電では、太陽光と、小水力、そして風力に力を入れています。太陽の熱エネルギーで料理をするソーラークッカーは世界一普及が進んでいます。バイオ燃料としては、毒があり食用には適さないが、燃料用には使えるナンヨウアブラギリを採用しています。


インドネシアのエコライフ

 インドネシアのエコ活動では、地熱エネルギーによる地熱発電がされています。
 インドネシアは圧倒的な地熱資源大国で、燃料の枯渇や価格高騰の懸念が少ない地熱は、経済効率面でもエネルギー安全保障面でも望ましいものです。地熱発電のいいところは、太陽光や風力発電とは違い、24時間、365日安定した出力が可能であることです。
 インドネシアで活躍している地熱発電システムの設備の大部分は、日本企業が手掛けたものであり、日本企業にとってとてもおおきな事業機会のひとつにもなっています。
 地熱発電システムの設備には、腐食性の熱水や高温蒸気に対する長期にわたる耐性が要求されますが、日本企業は高度な技術を有しているため、国内の大手重電メーカーが地熱発電タービン等の世界シェアの7割以上を占めています。
 インドネシアには多くの火山があり、世界の地熱エネルギーの約40%が眠っていると言われています。現在インドネシアの地熱発電容量は1189MWですが、2014年までにさらに4000MWを増産する計画がされています。
 火力発電に比べ、地熱発電所の建設コストは約2倍かかりますが、一度建設してしまえば、火山活動エネルギーを利用できるため、石炭よりも低汚染、低コストで運用ができます。


中国のエコライフ

 中国のエネルギー消費の70%は石炭で、石油20%、残りの10%は天然ガス、水力、原子力、自然エネルギーが占めていて、世界のエネルギーの15%以上を消費しています。
 自然エネルギーの中では、風力発電の比率が高く、合計発電量は41.8GWの発電設備となっていて、世界一の風力発電を誇っています。
 さらに太陽光発電の利用が加速しており、2015年には10GWに達する見込み言われています。中国では95%のビルに太陽熱温水器が設置されており、再生可能エネルギーの導入において世界の先頭を走っています。2009年に石嘴山の近郊に建設された中国初の大型太陽発電施設の発電量は10MWで、1万世帯の電力を賄える規模となっています。
 中国の広大な国土の3分の2は、太陽エネルギー発電に適していると言えます。
 中国の自然資源総量は世界第7位で、エネルギー資源総量は約4万億TCE*で、世界第3位です。水力の開発可能最大出電量は3.8億kWと世界第一位で、開発利用可能な風力エネルギー資源は2.53億kWで。地熱資源の将来埋蔵量は1353.5億TCE、確定埋蔵量は31.6億TCEで、太陽エネルギー、バイオマスエネルギー、海洋エネルギーなどの潜在量はさらに世界で群を抜いています。
 TCE:石炭換算トン=7Gcal/ton=29.3GJ/ton


ブラジルのエコライフ

 ブラジルのエコ活動では、世界最大を誇る水力発電ダム・イタイプダムがあります。出力は1,260万kWと、日本の原子力発電所10基分になります。
 イタイプダムは中空重力式コンクリートダム、ロックフィルダム、アースダムなど複数のダムで構成されており、コンバインダムの形態をとっています。ブラジルとパラグアイの共同出資で作られ、管理も両国が共同で行っています。ブラジル国内の電気の80%以上が、この水力発電で作られています。
 さらに、ブラジルでは太陽光と石油とウランと森林と、資源はなんでも揃っているため、自然エネルギー超大国と言えます。植物の生育条件として必須の太陽光と、水を最大限に生かしたバイオエタノールは、石油とともに輸出製品として世界シェアトップの生産量でもあります。バイオエタノールはサトウキビやとうもろこしなどを使用していて、サトウキビは絞りかすなども燃料として有効活用されており、無駄がありません。
 現在ではガソリンオンリーの車は減少し、ガソリン+エタノールのミックス燃料を使用する車に変わっています。これによって、石油の依存が解消され、近年では油田の発見によって石油は輸出用戦略品として扱われています。
 ブラジル国内では、徹底的に「自然エネルギー社会」を進めていて、以前として旧来のエネルギーに依存している国家に対しては、自国の石油、エタノールを輸出して外貨を稼ぐ貿易国家としても動いています。

(“環境goo”引用)

日本と比較してインドネシア、中国、ブラジルはエネルギー源が豊富なため石油や原子力に頼る必要性は少なそうです。日本では今後再生エネルギーの利用に更に力を入れる必要性がありそうです。


 日本健康住宅協会では次世代健康FORUM2014を6月13日(金)に東京で6月20日(金)に大阪で何れも14:00から開催致します。プログラムや会場情報は協会HPをご覧下さい。このフォーラムの参加費は無料で、申し込み受付は東京、大阪ともに開催日の前日までです。申込書は協会HPからダウンロード出来ますので、申し込まれる方は必要事項記入後協会宛にFAX(06-6390-8564)下さい。

本部 安藤研治
 
 
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