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協会だより
更新日:2016年2月2日
◇ 2月のおたより  ◇
 

新年を迎えて早くも1か月が過ぎて2月に入りました。
1月末の厳しい寒さは去りましたが、まだまだ寒い日が続きますので体調管理には十分気をつけて頂きたいと思います。さて今月は標高と健康を取り上げてみたいと思います。


標高が高いと肥満を予防
 日本で標高が100m未満の場所は、国土全体の4分の1しかありません。でも、その国土の4分の1の場所に人口の80%である約1億人が住んでいるとされています。   日本は標高が低い場所に人口が集中しているのですが、これは標高が高いと平地が少なく、生活も困難になるので当然の結果と言えるでしょう。
でも、実は標高が高いところに住むことは健康に良いという調査結果がたくさん出ています。スペインのナバラ大学医学部の研究で、標高456m以上の場所に住む人は標高124m未満の場所に住む人に比べて、肥満リスクが13%低いことがわかりました。これは、標高が高いと低酸素状態になりますが、そのようになると食欲を抑制するレプチンというホルモンの量が増えるためだと考えられています。


標高が高いと肺がんリスクが低下
 標高が高いところに住んでいると、肥満を予防できるだけではなく、肺がんのリスクが低下します。 アメリカ西部の地域研究で、標高が1000m上がるごとに肺がんのリスクが10万人当たり7人以上減少することがわかりました。
標高が高くなると、酸素が少なくなります。酸素は健康のために必要不可欠なものですが、酸素を吸うと体内で有害な物質である活性酸素を産生することになります。活性酸素が多くなれば、がんのリスクが上がります。 標高が高いところに住むことで、活性酸素が少なくなり、がんのリスクが下がるというわけです。酸素は身体に良いものというイメージが強いですが、活性酸素を生むというデメリットもあります。


標高が高いと長寿
 標高が高いことでの健康へのメリットの3つ目は、長寿になることです。
世界的に長寿で有名な村には標高が高いところが多いのです。
世界三大長寿地域はエクアドルのビルカバンバ、パキスタンのフンザ、旧ソ連のコーカサス地方ですが、ビルカバンバは標高1700m、パキスタンのフンザは標高2600mです。
コーカサス地方は基本的に低地ですが、コーカサス山脈のすぐ近くです。日本の長寿県である長野県も標高が高い県です。
 つまり、標高が高いと長寿の理由には、標高が高いところは険しいところが多いので、運動量が増え、足腰が鍛えられることや酸素が薄いので、心肺機能が鍛えられることなどが考えられます。私たちは、標高が低いところに住むのが便利だし当たり前と思っていますが、標高が高いところに住むメリットもあるようです。
かつて標高2000mの高地にすむエチオピアのマラソン選手がオリンピックで金メダルを取った事がありました。また最近ではスポーツ選手の高地トレーニングが当たり前のように報じられています。

最終的には低地の利便性と温暖性をとるか高地の健康メリットと夏の快適性をとるか等の問題になりそうです。

「Web健康スマイル情報局記事引用」



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本部 安藤研治
 
 
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