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協会だより
更新日:2018年9月1日
◇ 9月のおたより  ◇
 

 建物内での空気環境、誰しもが大切だと思うことですが、その空気清浄に役立つ24H換気を“寒い・煩い・勿体ない”などの3つの理由で切ってしまう人がいるのも現実です。当協会の空気環境部会ではこれらを重く考え、今年度の活動をスタートしております。

そんな時に興味深い記事を最新の健康ニュースで見つけましたのでご紹介します。
http://kenkounews.rotalaallichii.com/posts_list/





HEPAフィルターを備えた空気清浄機が、自動車やバイクから発生する大気汚染物質の軽減に有効

(2018年8月) 自動車やバイクなどから発生する大気汚染物質は建物内にも侵入して室内の空気の質を低下させますが、"Indoor Air" 誌に掲載されたシンシナティ大学(米国)などの研究によると、そうした室内の大気汚染の軽減にHEPAフィルターを備えた空気清浄機が有効です。



HEPAフィルターについて
HEPA(high-efficiency particulate air)フィルターは、0.3μmの粒子の除去率が99.97%以上という高性能なフィルターです。
HEPAフィルターは、クリーンルーム・手術室・工場など清浄な空気が求められる空間に使用されますが、家庭用の空気清浄機にもHEPAフィルターを搭載するものがあります。
交通由来の大気汚染物質に対するHEPAフィルターの効果を調べた研究は、これまであまり行われていません。


研究の方法
複数の一般家庭(世帯数は不明)に、HEPAフィルターを搭載した空気清浄機または偽の(効果がない)フィルターを搭載した空気清浄機を4週間ずつ(*)使用してもらい、その4週間の前後に48時間をかけて家庭内の空気のサンプルを採集しました。

(*) 最初の4週間にHEPAフィルターを搭載した空気清浄機を使った家庭は次の4週間に偽フィルターの空気清浄機を使用し、最初の4週間に偽の空気清浄機を使用した家庭は次の4週間にHEPAフィルターの空気清浄機を使用した。 クロスオーバー試験。


結果
偽フィルターを備えた空気清浄機を使用しても室内の大気汚染物質は減っていませんでしたが、HEPAフィルターを備えた空気清浄機を使用した場合には黒色炭素(1)・UVPM(2)・PM2.5に加えてカビの胞子の量まで減っていました。

(1) 化石燃料(石油や石炭)やバイオ燃料などの不完全燃焼により生じる。 地球温暖化の一因。
(2) "ultraviolet absorbing particulate matter(紫外線吸収粒子状物質)" の略語。 タバコの煙の量の指標物質。 気管支や肺に到達して健康に悪影響を与える可能性がある(ソース)。

HEPAフィルターを使用した室内で黒色炭素:PM2.5の比率が下がっていたことから、HEPAフィルターは特に黒色炭素の除去に効果を発揮するのだと考えられます。








先般、お医者様による健康セミナーでジョークではありましたが、「喫煙する人の良いことはPM2.5の心配をする必要がないことだ。」と話しがありました。勿論これは喫煙者だけの話しで受動者にとっては話しにならないことであります。

 

事務局 和田
 
 
<協会だより>
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